~昔ながらのリンゴジュース作り~
今年は、夏の猛暑のせいか、リンゴの糖度も高く、大豊作。
傷のあるリンゴは、すぐに腐ってしまうので、傷を見つけ次第、芯や種、傷を取り除き、コンポートにしています。
相当量をコンポートにしましたが、一向に減る気配のないリンゴ。
無駄なく一年楽しむために、リンゴジュースを作り始めました。
―大量のリンゴを効率よく一気にリンゴジュースにする方法―
大量のリンゴを一気にリンゴジュースにする方法。みなさん、わかりますか? それは、昔ながらの方法です。
ノルマンディーは、リンゴの産地。
リンゴの木が家にたくさんある方は、大抵、リンゴジュースを作る道具一式をお持ちです。
一度に大量にリンゴジュースが作れる昔ながらのその道具は、今なお大人気で、ブロカントショップやアンティークショップでも、よく見かけます。
私も予算内で、手ごろなサイズのものを探していましたが、今回は間に合わず。
今年は、ご近所さんにご指導いただきながら、昔ながらの道具を借りてジュース作りを体験してきました。
さて、リンゴジュース作りの第一関門、粉砕から作業開始です。
まず、木でできたすり鉢状の道具に(緑のシートの隙間から)、バケツ一杯分の洗ったリンゴを丸ごと入れます。
従来は手動で回していた手すりを、ブリコラージュが得意なご主人は、モーターを付けて一瞬で粉砕できるように改良されていました。
そんなわけで、バケツ5杯分くらいをものの数分で粉砕。
思わず歓声をあげてしまいました!
リンゴの粉砕。ビデオから音がでますのでご注意ください。
次に、木でできた桶のようなものに、布巾をフィルターの代わりに数枚敷いて、そこに先ほどの粉砕したリンゴを入れ、上から重しを載せて押さえていきます。
このリンゴを圧縮する道具も、女性でも楽々作業ができるようにご主人は改良されていて、ものすごく使いやすかったです。
上の写真の取っ手部分をキコキコと上下させると、リンゴが圧縮されて……。
下から、ジュースが勢いよく出てきます。
取っ手を勢いよく動かし過ぎた私は、ジュースが大噴射。相当、こぼしてしまいました(涙)
これをザルで濾し、28リットルと少々、ジュースは搾れました。
目安として、2キロで1リットル分のリンゴジュースがとれます。
ちなみにこの搾りかすのリンゴは、動物たちのご飯に。
先を競うほど、動物たちは大喜び!!
そして、私は、この搾りかすのリンゴで酵母を起こして、パンを焼く準備もしています。
すごい発酵力です!
とにかく無駄になるものは一つもなく、全て使えます。
―長期保存のために―
さて、話を戻して、搾りたてのこのジュースを、予め煮沸しておいた保存瓶にどんどん注ぎ入れ、布巾で包んでおきます。
寸胴鍋にぬるま湯を張り、布巾に包んだジュース入りの瓶を沈めて、温度計が75度を指すまでじっと待ちます。このとき、瓶が完全に沈んでいる必要があります。
瓶が浮いてこないように、場合によっては石を重しにするといいですよ。
75度になってから10分、さらに寸胴鍋の中でグラグラ煮ます。
これが長期保存用のジュースを作る最大のポイントです!!
この低温殺菌の方法で、風味を損なうことなく、長期保存が可能になります。
10分経っても、すぐに鍋から出して冷ましてはいけません。
急激な温度変化は、瓶の破損につながるので、大量にジュースを作る場合には、シンクにもお湯を張って、自然に冷めるまでしばらく浸けておきます。
そうして、次々に瓶を寸胴鍋に入れて低温殺菌を繰り返していくと、大量のジュース作りが可能です。
こうして28リットル(28瓶)のジュースが作れ、ずらっとテーブルに並んだとき、達成感に包まれました(笑)
すべての作業が終わった翌日の夕方、1瓶外に持ち出して、試飲の準備をしていると……。
ガチョウたちも飛び入り参加。
ガチョウたちと、リンゴとリンゴジュースでのアペリティフを楽しみました。
はじめまして~。リンゴジュース、すごい大変な作業に見えます。沢山リンゴが収穫できていいですね。カレンダー楽しみにしています。😀